昭和15年秋、新開地のレコード店・オデオン堂。
今日も、主人・信吉、妻・ふじ、娘・みさおと居候・竹田も入り出征兵士を送る練習に励む。
悩みの種は息子・正一。憲兵・権藤から正一が練兵場から脱走したと知らされる。
近所から非国民との声が高くなる。そこで一案、娘・みさおが傷痍軍人・高杉源次郎に嫁ぐ。
カチコチの軍人・源次郎と家族はしっくりこない。そこへ脱走中の正一が帰宅。
憲兵・権藤、家族入り乱れての大捕物の中、源次郎が正一を逃がしてやる。
忽然と沸き上がる源次郎の家族への愛。
『私は初めて天皇陛下に嘘をついてしまった!」号泣する源次郎。
昭和16年夏、庶民は闇物資を頼りの貧乏生活。権藤が正一を張り込む。
上海から帰宅した正一が権藤と鉢合わせ。家族の助けで必死で逃げ出す。
みさおが源次郎の子を身籠った。家族全員の喜び。
源次郎は軍の上層部と軍需工場の経営者の癒着を知り、戦争に疑問を持つ。
失った右腕の義手が幻視痛となって源次郎を苦しめる。みさおは悲観し子供を堕ろそうとする。
信吉、ふじ、竹田が、誕生してくる新しい生命の大事さを必死に説く。
昭和16年冬。闇物資も入手困難。戦況はますます悪化。
オデオン堂は町会に強制収容となり、信吉は妻・ふじの実家、長崎への疎開を決める。
竹田は満州へ。源次郎は再発した幻視痛の治療のため再入院、それに付き添うみさお。
郵便配達の森本にも赤紙が来た。
星降る夜、小さな灯火の中にオデオン堂の一家は、今日も明るく健気に生きる。
|